年齢を重ねると精神機能や知的能力が変化していきます。その結果、日常生活に支障が出るケースも少なくありません。感情や人格が変化することもあり、介護士としては高齢者の心理的特徴を事前に知った上で適切に対応していく必要があります。
精神機能と知的能力の変化
年齢を重ねると心身の機能が少しずつ変化していきます。心理的特徴では、主に精神機能と知的能力が変化します。精神機能の変化としては、記憶力や集中力が低下していきます。新しいことを覚えられなかったり、直近のことを思い出せなくなったりするケースです。一方で、過去の思い出などは時間をかければ思い出せます。その結果、会話の中で昔話が増えていきます。
知的能力の変化としては、計算や記憶といった単純な作業能力が低下していきます。一方で、知識に基づいた判断力や言語理解力は維持しやすいといった特徴もあります。知的能力に関しては低下する部分と維持される部分が分けられているので、こういった特徴を理解していれば日常生活の中でも対応しやすくなるでしょう。
感情や人格の変化
精神機能の変化によって、感情や人格に影響が及ぶパターンも少なくありません。頑固さが増したり、保守的な考えを持つようになったりするのが代表的なケースです。年齢を重ねて様々な経験を得たからこその視点があることも関係しています。加齢による身体機能の変化や大切な人との別れによって、健康や死に対する不安感が高まるケースも多いです。それによって自身の体調に敏感になり、医師の診察を受ける回数が増えることもあるでしょう。こういった変化は自然なものであり、周囲の家族や介護士などが理解して寄り添うことで高齢者自身の心は安定していきます。
性格も変化する
まずは、自己中心的になっていきます。物事の見方や考え方が限定されていくケースです。また、失敗を避けて自分の価値をできるだけ維持したいという感情から、必要以上に慎重になるケースも少なくありません。心身の変化による自信喪失や焦りによって、怒りやすくなる人もいます。結果がすぐに得られないことに対して怒りの感情が芽生えます。社会的なつながりが薄れ、孤独感が強い人に多いのが、話がくどくなるケースです。寂しさから人と話したがるようになり、自慢話や愚痴、同じ内容の繰り返しなどが多くなります。
まとめ
以上が高齢者の心理的特徴です。ネガティブな面が目立つかもしれませんが、高齢者になっても優れた能力を発揮するケースも少なくありません。例えば、ミケランジェロは70歳を過ぎても大聖堂の改築に携わりました。ゲーテは81歳で「ファウスト」を完成させています。宮崎駿は82歳で新作を発表し、アカデミー長編アニメ映画賞を受賞しました。年齢を重ねたからこそ発揮される創造性や知識の深みを大いに活かすためにも、周囲の適切なサポートが求められます。
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