年齢を重ねると精神機能や知的能力が変化していきます。その結果、日常生活に支障が出るケースも少なくありません。感情や人格が変化することもあり、介護士としては高齢者の心理的特徴を事前に知った上で適切に対応していく必要があります。
相手を尊重する
高齢者の心理的特徴の1つとして、性格の変化が挙げられます。それに対応するためには、相手の心情を理解して柔軟に接しなければなりません。まずは、変化を否定しないようにしましょう。以前と違うからといって相手を否定すると、関係性は崩れてしまいます。今のその人を受け入れる姿勢を持つことで、安心感を持って接してくれるようになります。また、怒りや悲しみといったネガティブな感情の変化があった際も、否定せずに受け止めてください。感情を素直に表出させることで、不安やストレスが和らぎます。頑固になったり、こちらの指示に従わなかったりすることもあるでしょう。その場合は、焦らず根気強く説明してください。選択肢を提示して相手に決めてもらうプロセスを用意することで、拒否感を和らげることができます。
また、過去の記憶や経験を尊重しましょう。現在の出来事ではなく、過去の記憶に執着するケースも少なくありません。相手の話をきちんと聞く姿勢を持つことで、自尊心が支えられて安心感を与えられます。認知症の高齢者と接する際は、会話が繰り返されることがあります。その場合は、毎回新鮮な反応で接するようにしましょう。
性格ごとの対応
性格の変化によって怒りっぽくなった高齢者に対しては、刺激を与えないように注意してください。落ち着いた態度で質問するなど、安心感を与える工夫が求められます。また、怒りの感情の原因を探り、それを取り除く必要があります。「○○を盗まれた」などと、被害妄想がある場合には、否定せずに寄り添う姿勢を持ってください。「一緒に探しましょう」などと寄り添うことで、相手の不安感が和らぎます。貴重品を置く位置を固定するなどの工夫も必要です。
社会性が低下して閉じこもりがちな高齢者には、外出を強く促すのではなく、まずは室内で楽しめる活動を提案してください。徐々に会話が生まれ、気分転換につながります。感情が表出しにくくなった高齢者の場合、こちらの質問に答えてくれない場面が多くなります。その際は、「○○と○○、どちらがいいですか」と選択肢を提示して答えを引き出してください。
認知症への対応
軽度認知症の場合は記憶力の低下が主な症状なので、メモや写真を活用して会話しましょう。中等度認知症の場合は、判断力や認識力が低下します。そのため、質問や指示は短く簡潔に伝えてください。重度認知症の場合は、言葉での意思疎通が難しくなります。そのため、スキンシップや表情などの非言語コミュニケーションを積極的に活用しましょう。
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